PAの歴史〜その4〜

 

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1978 日本テレビ(9/28)、NHK10/1)、フジテレビ(10/4?)が標準テレビジョン音声多重実用化試験放送(≒ステレオ音声の試験放送)を開始。※ちなみに各局が当日最初にステレオ放送した番組は、日テレが『ミセス&ミセス(朝のワイドショー)』、NHKが『N響演奏会』、フジテレビが『神宮球場でのヤクルト戦』だった(同年同月にヤクルトがリーグ優勝をしているため、おそらく優勝した4日にステレオ放送を開始したと思われる)。

1979 日本で初めてTVアニメがステレオ音声で放送される。※ルパン三世Part299話『荒野に散ったコンバットマグナム』。ただしあくまで実験的なもの(しかも高視聴率な作品だったから可能だったような話)であり、TVアニメにおいて本格的にステレオ放送が採用されるのは90年代後半に入ってからである(『こち亀』も16話はモノラル音声だったという話がある)。ちなみにこれに追従してフジテレビがステレオ音声で実験的に放送したTVアニメはDr.スランプアラレちゃんである(話数不明)。

1982 日・SONYと蘭・フィリップス社によってCD(コンパクトディスク)が発表される。 10/1SONYから初のCDプレイヤーCDP-101が発売された。価格は\168,000

1987 後に世界中のスタジオで導入されるまでになるモニター・スピーカー、YAMAHA NS10-M Studioが発売される。※真っ白いウーファーが特徴的なスピーカー。2001年に生産終了となったがその人気は今も衰えていない。ちなみにウーファー部が白いというだけのスピーカーなら現在もYAMAHAから販売されている。

同社初のデジタルミキサー、YAMAHA DMP7が発売。

1988 DAT(デジタルオーディオテープ)が開発される。               

SONYから業務用ヘッドフォンMDR-CD900STが発売される。※定価\18,900(税込)。現在も国内のスタジオでは使用されており、なおかつちゃんと生産もされている。

1992 日・SONYによってMD(ミニディスク)が開発される。

2000 海外でコピーコントロールCDが発売され始める(日本では2002年ごろから)

2001 電気用品安全法が施行される(4/1)。※従来の電気用品取締法に替わる法律で、PSEマークの付いていない電気製品が発売できなくなるといった内容のもの。PSE表示のない製品を販売できる猶予期間が定められており、多くの製品は5年(〜2006/3/31)、一部の製品や電線は7年(〜2008/3/31)、配線器具は10年(〜2011/3/31)となっている。十分な告知がされていなかったために激しい反対運動が現在進行形で続いているのは周知の事実である。

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このころになるとPAのデジタル化が進むようになってきている。また、日本テレビの標準テレビジョン音声多重実用化試験放送(1978)が世界初の試みだったことなどからも、海外に遅れをとっていた日本のPA技術がようやく世界レベルに達したといえる。

 

 

 

 

 

SONY CDP-101

YAMAHA NS10-M Studio

YAMAHA DMP7

SONY MDR-CD900ST

PSEマーク