平成20年10月24日
レンタル移籍3
104-417 樋川 朋也
無償譲渡
モンテディオ山形のDF石川竜也(28)が来季、レンタル元のJ1鹿島アントラーズから完全移籍することが20日、明らかになった。山形への期限付き移籍2季目の左サイドバック(SB)は正確な左足キックを武器に、不動のレギュラーに君臨。残留を望む本人及びチーム側と左SBの人材が豊富な鹿島側の思惑が一致。移籍金なしでの譲渡となる。
モンテディオの快進撃を支えるレフティーのチーム残留が明らかになった。現在、J1自動昇格圏の2位につけるチームにとって、その原動力となっている左SBの残留はチーム戦略上の必須事項。残留を希望する本人の意思を受け、フロントも早くから鹿島との交渉に乗り出していた。
一方の鹿島も既存の左SB陣に加え、即戦力となる流経大DF宮崎智彦(21)獲得を内定。同ポジションに過剰に人材を抱えるチーム事情から、移籍金を求めない無償譲渡での完全移籍を決めた。
山形での活躍ぶりは当然、他チームの目にも留まった。昨季終了後、C大阪などからオファーを受けた上、古巣・鹿島も復帰を要請。それでも、石川本人が山形残留を希望したことから、今年、レンタル期間を1年間延長していた。
レンタル移籍に頼り過ぎると
今季のモンテディオは石川のほか、FW豊田陽平(23)、FW長谷川悠(21)、DF宮本卓也(25)、FWリチェーリ(21)、MF馬場憂太(24)と合計6人もの期限付き移籍選手を抱えている。いずれも主力、もしくは準レギュラーとして活躍中だけに、チームも引き留めに必死だ。
注目の的なのが、名古屋からレンタル中の豊田の去就。けがや五輪代表招集もあり、リーグ戦では18試合8得点にとどまっているが、8月の北京五輪に出場。反町ジャパン唯一のゴールを決めるなど、注目度は一気にアップ。複数のJ1チームが獲得に乗り出すことが確実な状況で、今オフ、山形を含めた大争奪戦に発展することは避けられそうもない。
過去3年間、ノーゴールだった長谷川も今季は34試合11得点とブレーク。レンタル元・柏への復帰の可能性がある。
http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20081021-OHT1T00139.htm