平成201010

レンタル移籍2

104-417 樋川 朋也

日本サッカー協会のレンタル制度

日本サッカー協会ではJリーグおよびJFL(旧JFL含む)所属のプロサッカー選手について、レンタル移籍制度を定めている。期限付き移籍が正式な用語であるが、一般にはレンタル移籍という用語が通用する。

レンタル移籍の場合、まず移籍元クラブ、移籍先クラブ、および選手の3者が合意に基づいて期限付き移籍契約を結ぶ。この際、移籍金は「移籍元クラブと移籍先クラブの合意による」と規定されているが、慣例としては発生しない。これに続いて、選手は移籍先クラブとの間に選手契約を結ぶが、契約の諸条件は原則として移籍元クラブとの契約条件と同じでなければならない。また、選手は移籍先クラブのA契約25名枠に含まれることとなる。

レンタル移籍期間が終了した場合、選手は自動的に移籍元クラブに再移籍する。ただし、レンタル移籍の延長や完全移籍に変更することも可能である(これらはいずれも3者の合意による)。完全移籍に移行する場合、移籍元クラブに契約延長の意思がある場合には移籍金が発生するが、これは通常の完全移籍より低い(年齢係数が半分になる)。また、移籍元クラブが契約を延長しない場合には移籍金が発生しない。

レンタル移籍期間における契約の解除については規定がなく、両クラブの事情などを勘案し3者間の交渉によって解除を決定することになる。

Jリーグでは1994年度からこの制度が導入された。適用第1号は当時ヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)に在籍していた菊原志郎選手で、浦和レッズに1年間の期限付きでレンタル移籍した。その後も多くの選手がレンタル移籍によって活躍の場を得ており、現在では移籍の一手段として完全に定着している。

近年は海外のチームに移籍する選手(例:大久保嘉人 セレッソ大阪→スペイン・マジョルカ、松井大輔 京都パープルサンガ→フランス・ルマン)が、移籍最初のシーズンは完全移籍ではなくレンタル契約で移籍し、実績を挙げれば完全移籍に移行する事例も多くなりつつある。

参考URL

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E7%A7%BB%E7%B1%8D