「ナヤール」問題

104-417       樋川朋也

この20歳のMFはクラブとプロ契約を結んでいたが、2008年6月30日で契約は満了。レクレアティボ・ウエルバと4年契約を結び、スペインへの移籍が決まった。レクレアティボは既に公式ウェブサイト上で、ナヤールのプロフィールを写真とともに掲載している。
 しかし、ボカはナヤールがまだ自分たちの契約下にあると主張している。2012年までの契約が存在するというのだ。AFA(アルゼンチンサッカー協会)のレギュレーションによると、契約が満了となっても、20%のギャランティーの上乗せで自動的に2年間の延長ができる。だが、アルゼンチン独自のこのルールは、FIFA(国際サッカー連盟)の規約では適用されない。
 南米のサッカー界――特に輝かしい伝統を持つアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイの3カ国は、選手の流出に悩まされ続けている。欧州のクラブは将来性豊かな未成年の選手たちをわずかな移籍金で青田買いし、その後大成すると何百万ユーロという大金で放出する。今回のナヤールのような移籍は今後、さらに増えていくだろう。たとえボカが裁判に訴えたとしても、FIFAの規約にない以上、TAS(スポーツ調停裁判所)の判断はレクレアティボに有利に動くことは明らかだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考URL スポーツナビ

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/0809/other/text/200807240003-spnavi.html