平成20年6月13日
移籍市場の膨張3
104-417 樋川 朋也
中東地域の進出
2003年、元アルゼンチン代表選手バティストゥータがカタールのアル・アラビへと移籍しサッカーメディアはこれを驚きをもって伝えた。欧州のトップクラブで活躍してきた選手が引退間際ということもあって金目当ての移籍だろうという揶揄も一部にはあるが、その後も幾人かの名選手がアラブのクラブに移籍して高給を得ている。
現在アラブ地域の幾つかの国では、原油枯渇後の経済について対策を進めており、観光産業などを発展させている。王族の娯楽というだけではなくこのような側面もあるようだ。
日本との関連
・2004年Jリーグ得点王エメルソン2005年カタールのアル・サッドへ移籍
・2005年Jリーグ得点王アラウージョ 2007年カタールのアル・ガラファへ移籍
・2006年Jリーグ得点王マグノ・アウベス 2007年サウジアラビアのアル・イテハドへ移籍
エメルソンの移籍騒動
2005年6月初めに非公式にカタールのクラブ、アル・サッドにて強化部長を務めるアマドが渡日し、その後浦和に対してエメルソン獲得の正式オファーが出る。高い移籍金が設定され戦力として浦和で評価を受けていたが、アル・サッド側が移籍金を支払う事を決めた。交渉に伴って、浦和は6月20日にはエメルソンにアル・サードとの移籍交渉を許可した。アル・サードからは500万ドル(推定)の1年契約でオファーが出された。Jリーグ中断中に息子が入院していることを理由にブラジルに帰国していたが、再渡日・再合流も家庭を優先する形で引き伸ばしていた。結果的にリーグ再開後もチームに合流できなかったエメルソンは、800万ドル(推定)の移籍金を浦和に残して再び日本の地を踏むことなくアル・サッドへの移籍が決まった。
マグノ・アウベスの移籍騒動
2007年シーズンも序盤はエースストライカーとして活躍も、故障が重なり満足な成績を上げられずにいた。そんな中、11月21日から練習を無断欠席してサウジアラビアに渡り、サウジ・プレミアリーグのアル・イテハドと仮契約を結んでいたことが判明。契約違反であるとして、同月23日付けで制裁金を課された上でガンバを解雇された。