平成18年12月15日

皇室と雅楽

104−275 鈴木幹子

 

1.雅楽の成り立ち

 

日本に上代から存在した歌、舞に5世紀頃から伝わってきた古代アジア大陸諸国の音楽と舞が融合して10世紀頃完成。⇒皇室の保護の下に伝承される

 

 

2.雅楽が演奏される場面

 

宮中の儀式、饗宴、春・秋の園遊会なぞの行事で演奏される

昭和31年から文化団体や広く一般に公開するため皇居内の楽部において毎年春秋2回演奏会が催される(※春季は文化団体や在日外交団を中心に3日間、秋季は新聞・ラジオ等により広報して一般からの参観申込者のために3日間公開演奏している他、文化庁や都道府県教育委員会の要請により毎年2回程度全国各地で地方公演。また年1回程度国立劇場において公演)

 

一方、外務省などの要請により昭和34年にはニューヨーク国連総会議場で初めての海外公演

⇒引き続いて米国内7都市で33回、45年にはウイーン国際音楽祭(100年記念)参加を機会にヨーロッパ8か国14都市で16回、51年にはヨーロッパ8か国12都市で19回、62年には皇太子同妃両殿下の米国ご訪問を機会に同国2都市で2回、平成元年にはベルギー国における「ユーロパリア日本祭」開会式とドイツ連邦共和国ケルン日本文化会館20周年記念事業に際し、両国3都市で5回、平成12年には天皇皇后両陛下のオランダ・スウェーデンご訪問を機会に、ヨーロッパ3か国3都市で5回及びエジプト国で2回の公演

 

 

3.正しい形で保存される雅楽

 

昭和30年宮内庁楽部の楽師が演奏する雅楽が国の重要無形文化財に指定される

⇒楽部楽師は重要無形文化財保持者に認定され千数百年の伝統ある雅楽を正しい形で保存するよう日々研鑚。楽師達は洋楽も修得しており、皇室の行事の際にはそれも演奏。(※宮内庁の楽部は我が国の洋楽演奏団体のうちでも最も古い歴史を持つものの一つである)

 

参考

http://www.kunaicho.go.jp/