平成18年11月17日

海外の戸籍事情(身分登録制度)について

104−275 鈴木幹子

日本のように戸籍制度がある国⇒韓国・台湾のみ。

 

戸籍制度の無い諸外国の身分登録制度

 

イギリス

各地方の身分登録機関から3ヶ月ごとに中央の身分登録機関に送られてきた出生、婚姻、死亡の身分登録を、各事項ごとに名前のアルファベット順に整理して索引を作成。利用者はこの索引から調べたい人の身分登録の検索可能。

 

アメリカ

イギリスと違い各地方の出生、婚姻、死亡の身分登録は州の中央機関または郡の機関で保存されているだけで、アメリカ全体で統一的に収集している機関は存在せず。(そのため、家族関係や相続人の追跡は不可能。自分のことを自分で証明する場合に利用するのみ)その代わりに個人を特定するものとして、社会保険番号が利用されている。

 

中国

中国では戸籍を「戸口」といい、全ての人民は機関・団体・学校・企業など、「単位」とよばれる組織のいずれかに属するようになっている。「単位」の所在地により、俗に城市戸口(都市戸籍)と農村戸口(農村戸籍)と分けて呼ばれている。

中国では戸口簿の他に中国全人民ひとりひとりには「人事档案」というものがあり、人事档案には先祖の階級をもとにした「本人成分」から始まり、家族構成・学校成績・党歴・就職・結婚・言動・旅行歴・交友関係・犯罪歴など、生まれた時から現在までの個人情報の全てが書き込まれている。人事档案は単位の共産党人事部、もしくは地方共産党支部の人事局や労働局が厳重に管理しており、もちろん非公開で、本人はその内容を生涯知ることは出来ない。

 

ドイツ

出生、婚姻、死亡の各登録簿の他に、家族簿を設けている。家族簿は婚姻家庭ごとに作成され、住所を移転すれば、そのたびに作り直される。

 

スイス

出席、婚姻、死亡の各登録簿の他に、家族登録簿アリ。ドイツとは異なり本籍地での作成で、婚姻家庭に限定されず婚外子も記載される。登録簿の名義人の家族を順次記載するシステムで、出生、婚姻、死亡の各登録が本籍地に送られてくる。

 

 

フランス

出生、婚姻、死亡の各登録簿の連絡を可能にするために、出生証書の欄外に、婚姻、死亡、婚外子の認知、養子縁組、離婚などを付記し、個人については身分行為の追跡が可能。

 

オランダ

出生、婚姻、死亡の各登録簿の他に、人口登録カードがあり、個人別に出生、婚姻、死亡などの身分事項を継続的に記載。また個人についての身分行為の追跡が可能。

(※このカードには、父母、配偶者、子が記載されるので、家族関係を知ることも可能。)

 

スウェーデン

出生、婚姻、死亡、転居などの登録はすべて教会の管轄する教区登録所が行っている。行政は、出生の時点で国民に番号をふり、個人の身分行為を順次登録するシステム(※これを個人票という)を導入。個人票には父母、配偶者、子供も記入されるため、家族関係を追跡することも可能。

 

 

参考

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%B8%E7%B1%8D

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BA%AB%E5%88%86%E8%A8%BC%E6%98%8E%E6%9B%B8

http://tantei.web.infoseek.co.jp/koseki/kaigai.html