平成20年1月11

ライトノベルと一般書籍A

                               104-221 坂田

 ライトノベルと一般書籍の違いの中で、最も分かりやすいものは、今までにも取り上げたが、アニメ的なイラストの有無や、ライトノベルにはキャラクター小説が多い、という点である。

 しかし、当然ながらそれ以外にもライトノベルと一般書籍の違いという物は存在している。

 例えば、ライトノベルと一般書籍の違いの中には、主な読者層の違いやジャンルなどがあるが、それ以外にも、特徴的な違いがある。

 それは、一つの作品の長さである。これは、ライトノベル作品の多くに言える事であるが、ライトノベルの作品というものは基本的にシリーズ物である。逆に、一般書籍の場合は、中には長編シリーズ物もあるが、その多くは一冊限りの物であったり、上下巻構成であったりする。

 しかし、ライトノベルというのは、本質がマンガに近いという事もあってか、基本的に複数巻に及ぶシリーズ物となっており、五巻以上続くものも多く、十数巻まで続くものも少なくない。例えば、深沢美潮の『フォーチュンクエスト』シリーズは、8巻まであり、その後『新フォーチュンクエスト』と名前を変えて現在13巻まで出ており以下続刊となっている。また、鎌池和馬の『とある魔術の禁書目録』シリーズは現在15巻まで出ており以下続刊となっている。また、特殊な例としては、栗本薫の『グイン・サーガ』シリーズが現在118巻、更に外伝も21巻まで出ており以下続刊となっている。但し、グイン・サーガをライトノベルとして扱うかどうかは、人によって判断が分かれる。

 このように、ライトノベルは一般書籍とは異なり、一つの作品をシリーズ物として扱っており、全体的に一般書籍と比べて非常に長い作品となっている。

 

参考文献

『ライトノベル完全読本vol.3』 ムック 日経BP社 2005