平成19年10月12日
ライトノベルにおけるイラストレーター
104-221 坂田 悠
ライトノベルにおいて、イラストレーターの立場は重要である。というのも、ライトノベルにとってイラストというのは顔のようなものであり、イラスト買い、絵買いなどという言葉が存在するように、初めて見る作品を、その内容を読まずにイラストを見て購入するか否かを決定付ける要因にも成りえるのである。読者に与えるイメージなどもイラストによって変わってくる。また、マルチメディア展開を行う上で、イラストに対する評価も作品の拡大の成否に関わってくる為、ライトノベルにおいてイラストレーターは非常に重要な立場にある。
そうした重要な立場にあるイラストレーターであるが、作品にどのイラストレーターを組み合わせるかを決めるのは編集者の仕事である。作家が希望を伝えたり候補をリストアップする事はあっても、最終的な決定は担当編集者が行います。また、途中の作業中のやりとりなども編集者を介する為、作家とイラストレーターが直接顔を合わせるということはあまりありません。
ちなみに、そうしたイラストレーターの収入ではあるが、基本的に作家などと同じように、ライトノベル専業で行うには厳しいようである。作家にもよるが、本一冊に対し、表紙やカラー絵、モノクロ絵など諸々含めて20万後半〜30万前後というのが多いようである。
ちなみにこれだけ聞くと多く聞こえるかもしれないが、実際に一種類のシリーズが刊行されるペースや諸経費などを考慮に入れると、複数のシリーズを手がけるか、漫画やゲームなどの仕事を絡めないと厳しいようである。
参考文献
『ライトノベル作家のつくりかた 実践!ライトノベル創作講座』 浅尾典彦&ライトノベル研究会 青心社 2007年
参考URL
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB