平成19年4月27日
ライトノベル化する児童文学
104-221 坂田 悠
児童文学、というと低学年向けであれば童話的なイラスト等を用いた作品が、高学年向けであれば古典的な作品を思い浮かべるかと思います。例えば『ズッコケ三人組』や『風の又三郎』といった作品です。
こういった作品は児童文学において主流であり、児童文学の出版物の新刊を除いてもこういった本が主力となっております。
しかし一方で、こうした今までの児童文学とは違った形での出版が目立ち始めています。
紀伊国屋書店における今年の1月15日〜21日にかけての週間売上ランキングにおいて、8位、16位、20位にランクインしている児童文学の作品が以下の3点です。
8位 黒魔女さんが通る!! 16位 若おかみは小学生 20位 妖界ナビ・ルナ
これらはどれも児童書の類です。見ていただければわかる通り、マンガ・アニメ系のライトノベル等に描かれている物と同質の絵が載っております。
こうしたライトノベル的なイラストを用いた児童文学を出版している会社は、数ある児童文学を出版している会社の中でも限られており、その中でも、特に目立つのが、講談社の「青い鳥文庫」、そして岩崎書店、金の星社、童心社、理論社の4社が協力出版を行っている「フォア文庫」です。上記3点の内、8位及び16位は講談社(青い鳥文庫)、20位は岩崎書店(フォア文庫)からの発行となっております。
参考URL
ゆーずー無碍たる日記 http://d.hatena.ne.jp/yuzumuge/20070401/p1
紀伊国屋書店単行本週間売上ランキング