平成181020

ライトノベルのマルチメディア化

                               104-221 坂田

 ライトノベルは、近年マルチメディア化が進んできている。漫画化、アニメ化、ゲーム化、グッズ化、ラジオドラマ化、ドラマCD化、中には映画化やTVドラマ化される物も出てきている。

 この数あるマルチメディア展開の中でも特に代表格と言えばやはりアニメ化である。しかし、「宇宙戦艦ヤマト』のような最初期の頃のライトノベルというのはむしろアニメ作品をノベライズしたものがほとんどであった。

 その流れを逆転させ、小説からアニメへの流れを作り上げたのは、以前にも取り上げたクラッシャージョウである。クラッシャージョウは1977年に小説第一巻が売り出され、1983年に劇場アニメ化を果たした。その後、1985年に『ダーティペア』がTVアニメシリーズとなっている。

 また、マルチメディア化の好事例として、『スレイヤーズ』が挙げられる。この作品は1990年に小説第一巻が発売され、その後1994年3月にPC9800でゲーム化、同6月にスーパーファミコンでゲーム化、翌年4月にTVアニメ化、同7月に漫画化、同8月劇場アニメ化、同10月ラジオドラマ化、翌年の96年7月にOVA化と様々なメディア展開が行われている。

この作品のTV版および劇場アニメが大ヒットしたことで、現在に至る流れが作り上げられていった。ちなみに、作者の「神坂一」は、1995年にアニメ化されて以降数年間、長者番付の作家部門に載っていた。

 

 

参考文献

『ライトノベル「超」入門』 新城カズマ ソフトバンク新書 2006

『ライトノベル完全読本vol.3』 日経BPムック 2005

参考URL

http://www.kanzaka.net/medialist/author.html