平成18年6月30

アマゾンの商品管理

                               104-221 坂田

 一日に何十万件も注文があるネット最大の書店であるAmazon。大量の注文の処理はアルバイトの人が巨大な倉庫の中を歩き回って注文を一件ずつ処理している。その人件費を払っても1,500円以上送料無料がギリギリ成り立つ計算になっている。しかし、それを維持するためにアルバイトの人には「一分間で3冊」本棚から本を取り、「一分間で4冊」検品をし、「一分間で5冊」棚入れをし、「一分間で一個」手梱包を行う、という厳しいノルマが課せられている。

 このノルマを達成させるために、本棚の並び方にも凄い工夫がなされているだろう、というのは想像に難くないだろう。しかし、そこに逆転の発想が見られた。

 実際にその本棚がどうなっているかというと、あらゆるジャンル・作者の本がただ雑然と並んでいるだけである。ではどのようにアルバイトの人が目的の本を探し出すのかというと、手元のハンディターミナルに目的の本がどの本棚のどの辺りに置いてあるかが表示されるようになっているのである。

 補充の場合には本棚に空いている所を見つけるとそこにジャンルや作者を気にせずに本を補充する。そして補充した本と本棚のバーコードをハンディターミナルで読み取っている。つまり、一件雑多に置かれている本棚だが、その裏側ではコンピュータによってどの本がどこにあるかを完全に把握しているのである。これによって、本をジャンル・作者ごとに整頓するという手間を一切省いていたのである。

 

 

参考URL

http://d.hatena.ne.jp/kawasaki/20050507/p1

http://www.magicvox.net/archive/2006/04291725.php#more