塀の無い刑務所
松山刑務所大井造船作業場
愛媛県今治市の新来島ドック大西工場の中にある。昭和 36 年に来島ドック坪内寿夫社長が大西工場を新設するときに、松山刑務所の構外泊まりこみ作業場として木造平屋建ての大井作業場を開設したのが始まり。現在の寮舎は鉄筋 5 階建て92名収容。
日中の作業
刑務所の作業員は一般従業員と一緒に作業する。工場の職長の管理のもとで、溶接であれば300u ほどの持ち場を1人で受け持つ。刑務官は自転車で巡回している。
寮生活
刑務官がいないので、先輩の受刑者が指導にあたる。また、受刑者たちで自治会を結成して様々な活動を行う。
造船場に行くまで
造船場で作業をすれば仮出所が早くなるため、志願する受刑者も少なくない。そのためには審査に合格し、また体力作りの為の訓練にも耐えなければならない。
しかしながら、厳しい生活の為、挫折して刑務所に帰る受刑者もいる。
低い再犯率
一般の刑務所が50%近いのに対し、数%。
民営刑務所
07年、山口県美弥市に民間の資金やノウハウを活用した初の刑務所ができる。国と共同で、警備会社を中心としたグループが運営する。収用される受刑者1000人には、全員の上着にICタグをつけ、居場所や移動を警備室のモニターで監視する。窓には鉄格子ではなく強化ガラスを使い、10cmほど開けることもできる。民間職員は、運動・入浴の監視や手紙の管理などを担当する。
参考文献
発行 黒須仁 編集 福田和郎 (2006) 『朝日キーワード2006』、 朝日新聞社
参考URL
http://blog.kansai.com/tomo27/969
http://www.taki-makoto.jp/k-news/mite12.html