東京ディズニーリゾートの施設作り
◎東京ディズニーリゾートのアトラクション作りはソフト優先
通常の日本的な施設作り→
施設を作る際に限られた敷地・限られた容積率計算の後
箱物としての建物が考案され
施設内の整備をどう形作るか という段階を踏む
TDRの施設作り→
どんなテーマで・どんなサービスを・どのような運営方法で行うかを考え
そのための施設はどのようなものになるのか という流れが出来ている
それゆえにこそ、出来上がった施設には極力無駄が排され、結果として効率の良い施設が生み出されている。
はじめから、従業員の休憩スペースやトイレ、ゲストが出来るだけ苦痛を感じずに待つことが出来る待機通路の確保など、非生産スペースにも充分な配慮をした設計であれば後から修正を加えなければならない事柄も少なくなる。
(例)東京ディズニーランドのクリッターカントリー
200億円もの大金が投入されたといわれるテーマエリア
クリッター:creature(架空の生物までも含んだ動物全体の総称)の南部訛り
動物全体をテーマに持つエリアで、実写とアニメを合成した長編『南部の唄』(1946年)の世界を再現。
下を向きながら歩いていれば、小動物を中心とした足跡が残されていたり、意外なところに小さな家が隠れていたりとなんでもない空間にまで気配りしている。
こんな小さな箇所にも時間と手間をかけ、エリアに合ったテーマ性に徹底的にこだわっているのがTDRの人気の秘密である。
参考:『ウォルト・ディズニーに学ぶ魔法の実践心理術』 神樹兵輔
平成16年12月10日 発行元:株式会社日本文芸社
南部の唄とは
1946年に公開されたディズニー映画で、
主演のジェームス・バスケットさん(1904~1948)にはアカデミー特別賞が贈られました。
英語題は『Song of The
South』で、スプラッシュマウンテンの元となった映画です。
物語は、リーマスおじさん(ジェームス・バスケット)の語りから始まります。
そう、そうなんじゃよ。
ラバの足のことを知りたいからって、なにもラバに蹴られることはない。
それはわしがリーマスだってことと同じくらい、確かなこった。
うさぎくんや、きつねの物語は、人間の世界にもあてはまる。
でも、動物の話なんか役に立たんと思う人は、耳を傾けようとはしない。
忙しいというより、悩みに気をとられて、余裕がないんだなぁ
リーマスおじさんのお話は誰よりもうまくて、
子供たちはリーマスおじさんのお話をいつも楽しみにしていました。
父親から引き離され、おばあさんの家に預けられていたジョニーも
リーマスおじさんのお話を聞いて、元気をとりもどしていきます。
映画の中でリーマスおじさんは、うさぎどんの3つのお話をしてくれます。
そのどのお話でも、うさぎどんはきつねどんとくまどんに捕まってしまうのですが、
そのたびにきつねどんとくまどんが、うさぎどんをどうするかでケンカをはじめて……
きつねどん:こいつは俺んだい。俺が捕まえた! 手出しはするな!
くまどん:だけどおいらは叩きのめしてやりたいんだ。
きつねどん:いやいやいやいや、それじゃ簡単すぎる! 苦しませてやらなきゃ!
彼らがもめている隙に、毎度うさぎどんがいい手を思いついて……
うさぎどん:叩きのめして! でも頼むから、あのイバラの茂みだけには投げ込まないで!
きつねどん:なに? イバラの茂み?
それを思いつくなんて、俺ってほんと冴えてる!
紙一重で逃げられるんです(笑
うさぎどん:ありがとう、きつねくん! ぼくはイバラの茂みで生まれ育ったんだもんね。おあいにく!
また、スプラッシュマウンテンと南部の唄の違いのひとつに、
きつねどんの家があります。
きつねどんはチカピンヒルのなかに住んでいますが、
南部の唄のなかで多少水漏れはしていても、あんなに水がごうごうとあふれてでてはいません。
ブレア・オウルの話によると、
なんでも、あわて者のアライグマのラケッティの酒場の蒸留器が爆発して、
あのように水びだしになってしまったんだとか。
それからスプラッシュマウンテンと呼ばれるようになったそう。大変だったろうな(笑
南部の唄がDVD化されないことが決まった理由
それは、時代背景が黒人差別の時代だからだそうです。
たしかに白人の家に黒人の召し使いたちが仕えていますが、
リーマスおじさんに肌の色など関係なくなついてくる子供たちなど
その時代を舞台にした映画では、とても暖かいものだと思います。
アメリカでは解禁を願う署名活動も行われており、すでに10万件以上集まっているよう。
いつかDVDにされる日がきて、南部の唄が広くひろまればいいなぁと思っています。
参考:http://nike34.maxs.jp/Brer-sos.html