WAX 〜選び方〜
WAXと一言で言えどもその種類や用途は様々で、また多種多様であるが故にプロを除く多くのライダー達は、残念ながらWAXの重要性を理解していません。そこで今回からWAXの重要性を踏まえながらWAXの種類や用途について説明していきたいと思います。
・ワックスの種類と特徴
@簡易用ワックス
その場しのぎのワックス。面倒臭がり屋のライダー達が滑る前に塗ることが多い。ほとんどの簡易用ワックスは板のソール面に缶を押し付けることによって液状のワックスが出る。その場しのぎであるために、滑っている最中にほとんど取れてしまう。一日中滑るのであれば午前と午後に一回ずつ塗るほうが良い。
A固形ワックス
ホットアイロンで溶かすことによって伸ばすことから別名ホットワックスとも言う。白、赤(ピンク)、青(紫)、黄と色で識別される。ワックスにはベースワックスとオーバーワックスと二種類とあるが、それぞれ専用のワックスがあるわけでは無い。ワックス自体はベースもオーバーも同じだがその行為をすることで呼び方が変わる。またクリーニングワックスというものもあるがこれも同様でクリーニング専用のものがあるというわけでない。クリーニングワックスとは、ホットワックスをかけることで古いワックスや汚れを浮き出させること。
ワックスの識別は単に色だけということではない。ワックスの本当の識別は滑るときの雪温と湿度で区別しなければならない。白の場合雪温、雪湿に関係無く、黄が0℃〜マイナス五℃程度。赤はマイナス五℃〜マイナス十五℃。青はマイナス十五℃〜マイナス三十℃。湿度は三十パーセント〜九十パーセント、三十パーセント〜八十パーセント、五十パーセント〜九十パーセント。(この数値はワックスメーカーBRIKOのです。数値はワックスメーカーで異なります。)
Bフッ素パウダー
フッ素パウダーの生塗りは日本の雪質には効果的。フッ素はアイロンの高温で粒子が焦げやすいため、生塗り程度の摩擦熱のほうが撥水性を維持しやすい。
*参考図書 「スノーボードギアカタログ 03−04」 山と渓谷社刊
「SnowBoarder 2004 vol.7」 実業之日本社刊