雪板
1.ボードの各部の名称とその機能
@レングス:ボードの端から端までの長さ。短めの板→板の操縦性が高いためフリースタイル、トリックに向いている。長めの板→パウダースノーでの浮力が得やすくフリーラン向き。
Aサイドカーブ:ボードの両脇のくびれ部分。曲がりやすさに関係してくる。
Bウェスト:ボードで一番くびれているところ。
Cインサートホール:バインディングを取り付けるためのビス穴。現在ビス穴が四つの4×4タイプと、Burton社のみが採用している3Dタイプの2種類ある。
Dシャベル:(チップ):ボードの両端(ノーズとテール)部分の反っているところ。
Eキャンバー:ボード全体のしなりのこと。横から見てもらえば板がしなっていることが理解してもらえるだろう。これは滑るうえでは必要不可欠なフレックスに関係し、これが板から無くなったとき板そのものの価値が無くなってしまう。なので板を横にして放置するのではなく、板を壁などに掛けかかることでキャンバーが保たれる。
Fキック:ボードの両端(ノーズとテール)部分の反りあがりのことを指す。キックが大きい→パウダーやフリースタイル向き。キックが小さい→アルペン向き。
G有効エッジ:ターン時に実際に接雪しているエッジのこと。有効エッジが長い→直進性が高まる。有効エッジが短い→曲がりやすい。
2.ツインチップとディレクショナル
ツインチップとは前後対照の板のことで、スイッチライディングも可能である。現在はキッカーやグランドトリックの浸透によりツインチップが主に流通しており、ゲレンデで見かける板のほとんどはツインチップである。また、ディレクショナルとは前後非対称の板のことで、フリーランやパウダー向きである。もし、ディレクショナルボードがどのような板なのか想像しにくい場合は、アルペン競技の板を思い浮かべてもらえればどのような形状でどのような特徴があるか分かっていただけるだろう。
3.トーションとフレックス
トーションとは板の中心軸を支点にしての板のねじれ具合のことを言う。トーションが柔らければトリックなどの細かい動作に板が反応しやすく、硬ければ高速時のエッジングが安定する。また、フレックスとは板の弾力性のことを言い、フレックスが柔らければターンの始動がスムーズ、グランドトリックに用いられるプレスというトリックがしやすくなるが、逆に硬ければ高速時や圧雪時でのエッジングの安定、オーリーの反発力を得やすいという利点もある。
4.サンドイッチとギャップ
サンドイッチ構造とはコア素材を補強材で挟み、さらにそれをトップシートで挟み込んだもののことで、ボード中央のエッジの食いつきが良いとされる。ギャップ構造とは滑走面を除いたコア素材や補強材を一枚のトップシートで包み込んだもののことで、ボードの両端(ノーズとテール)のエッジの食いつきが良いとされる。
*参考資料 「B SNOWBOARDING」 トランスワールドジャパン 発行