雪板構造
1.基本的な構造
昔からある、コア材を強化材で挟み更にそれをソールとトップシートで挟み込んだサンドイッチ構造に加え、最近ではソール以外のコア材を一枚のトップシートで包み込んだギャップ構造なども出てきています。一般的にサンドイッチ構造はボードのセンター部分のエッジの利きがよく、ギャップ構造はノーズとテール部分のエッジの利きが良いとされています。
中心部には木材や発泡プラスチックなどを利用したコア材、そしてその上下、または挟むようにグラスファイバーなどの補強材、ポリエチレンの滑走面、そしてそれらの上面にはトップシート、スチールのエッジというのが一般的な構造です。しかし、サンドイッチ構造の場合側面にはサイドウォール材が入ります。
2.コア材
板の重量の約三分の一を占めるのがコア材で、文字通り板の形状の核となる部分で軽い木材や発泡プラスチックでできています。現在ではYONEXを代表にカーボンなどといったハイテク素材が使われ始めています。しかし、木材は構造材料としてはなかなか質が良いものとして認知されているのです。たとえば、あるフランスの世界最高レベルの曲技飛行機の構造材料としていまだに木材を使っているのです。また、同じ重量での強度を比較してもいかなる金属材料よりも上回っています。
材料に要求されるものとしては、単に強度や軽さだけでなく素材の硬さや伸張率などの要素もとても重要になってくるのです。それをふまえ、曲げに対して同じ弾力性と強度を持たせた場合、高価なカーボンより木材のほうがはるかに軽くなるのです。
しかし、木材は重さや強度が素材の場所によりバラつきがあるので細いものをいくつも張り合わせた形で使うのです。ただし、カーボンを中空にすることによって木材より軽く強くなるのでカーボンやグラスファイバーなどの繊維は外側に入れて使います。
*参考図書 「実用 スノーボードの科学 U 用具&ワクシング編」
藤井徳明著 スノーボードニッポン編集部