ジュニア・アチーブメント ジャパン

ジュニア・アチーブメント ワールドワイドは 1919年米国で発足した世界最大の経済教育団体で、

民間の非営利活動を展開しています。 現在、120か国に活動拠点にし、毎年450万人の青少年が

教材やプログラムを使用しており、活動に協力している学校教員は約45000人にものぼります。

各種教材やプログラムは学校に対して無償配布しています。それを支えているのは、約4万社の企業

による財政的援助、経営者を含めた社員の学校派遣などの人的支援にあります。

日本本部の設立は1995年で、現在、教材を導入する学校は全国に拡大しています。

 

スチューデント・シティ

2003年度、官民地域協同による米国発の経済教育プログラム。

学校の中に「街」を再現して、児童たちがそこでの体験を通じて社会と自分との関わり、経済の仕組み、

お金とは何か、仕事とは何かなどの社会的適応力を育むもので、市民や行政の協力を得ながら

地域教育力の活性化も図ります。

 

<目的>

スチューデント・シティでは、一人の生徒が消費者役と会社員役の二役を同時に体験。

買い手から見た売り手の役割、売り手から見た買い手の役割を同時体験することにより、社会は

みんなつながっている「共存社会」であることを理解し、それぞれがお互いの仕事を通じて互いに

助け合って生きているという一市民の自覚と責任を促す。

<構成>

8つのブースに銀行・コンビニ・新聞社・スポーツ洋品店・セキュリティ会社・電話会社・プリント

サービス会社などを作り、区役所も作る。大きなコミュニティ・スペースは集合場所に利用します。

8週間の事前学習と実体験(1日)後の事後学習がカリキュラムの1ユニット。企業の社員や地域住民、

大学生がボランティアで協力します。

 

実施場所・出店協賛企業

品川区立 八潮南小学校(シティバンク、セコム、セブンイレブン、ミズノ、NTT東日本、共同ニュース、富士ゼロックス)

福島県駅前商業ビル「ニュー福ビル」内(東邦銀行、セコム、JA新ふくしま、いちい、NTT東日本、福島民報社、富士ゼロックス、ふくしまNPOネットワークセンター)

 

スチューデント・シティの取り組みへの評価

小学校の先生→児童達が取り組みを通じて、働くことの厳しさやお金の大切さを実感し、貴重な体験をすることができた、と好評。

児童達→社会の厳しさ、大人の責任の重さがわかった、それとともに仕事の達成感や喜びを体験できた、と良い印象。

企業ボランティア→児童達の取り組み方から逆に教わる点が多かった、この取り組みにより早くから職業に対する意識が

芽生えるのでは、多くの地域が取り組んで欲しい、と好評でした。

保護者→今回は働くこと、お金の大切さを体験できたが、これは本当に狭義な意味での勤労体験でした。

第一次産業から第三産業までの職業について、保護者の職業などを例にして子供達の可能性を広げられないか、と

さらに中身の濃い学習を期待しています。

 

スチューデント・カンパニー・プログラム(SCP

<概要>SCPとは、生徒が学校の中に資本金1万円(100/株×100株)で株式会社を設立し、商品の開発・生産・販売を

行って、その経営成果を16週間後の株主総会で発表する実技体験型の経済教育プログラムです。

 

<ねらい>社長と副社長、生産・営業・経理・人事4部門の人的配置を決め、会社を運営。企業が自社社員を

社外取締役として派遣しプログラムを支援。実際の会社の運営方式に準じて活動を行うため、会社の仕組みや

経済の働きを学ぶことができる。しかし、単なる起業家養成や金融知識の普及が目的ではなく、活動を通じて、

課題分析や問題解決能力・情報収集の意味・広い視野にもとづく自立的な判断力や意思決定力・結果に対する

責任意識・他人と違う意見を述べる勇気、異質の意見に対する寛容性といったコミュニケーション能力の育成など

実生活上で役立つ基本的資質の育成が目的です。

<教材>実施キット一式(株式、履歴書、各種帳票類、各種伝票類、経営分析資料、看板ほか)生徒用マニュアル・教員用マニュアル・コンサルタント用指導書

<事前・事後学習の内容>16週間

1.オリエンテーション 2.社長選出 3.組織編成 4.商品決定 5.生産、販売 6.決算

7.自校内株主総会 8.全国合同株主総会

<実施例> 

2002年 早稲田大学高等学院  社名「ブランニュー・ヒール株式会社」従業員19

資本金10,000円(株券発行額100円×100口)株主数51名(個人57%社員43%)

製品情報 サシェ(匂い袋+小物入れ) アロマスク(アロマの香りのついたアイマスク)

ファイナンス・パーク(生活設計体験学習)

<概要>

個人のお金に関する意思決定と進路選択を主たるテーマとする中学・高校生向けのプログラム。

事前学習で習得した知識をファイナンス・パーク(学校の中に作った街)で使いながら、お金と自分に関わる様々な選択を行う。

この学習の特徴は、生徒が学校で学ぶ知識に加えて、将来、自分が身を置くことになる21世紀の社会で求められる能力を

「本物」の環境の中で育もうとするもので、保護者の積極的な協力も大切な要素として位置付けられている。

<目的>

学んだことを単なる知識の蓄積として終わらせるのではなく、その知識を「実際に自分で使える」よう

「自ら考え・意思決定し・行動に移す場」として提供。問題解決能力を育む場を提供する目的は、子供達が

生涯にわたって賢い生活者としての意思決定ができるようその素地を培うことになる。

<構成>

生活に関する基礎項目(金融の仕組み、カードの利便性/危険性、税金の種類と役割、手取り月収の算出方法、

収入や暮らしぶりに基づいた生活費の使い方など)を、8時間の事前学習で学んだうえでファイナンス・パークに行き、

生活に必要なお金(家賃、食費、被服費、娯楽費、投資、預金など)についての様々な意思決定を体験する。

ファイナンス・パークに設置されたいくつかのビジネスブース(衣料、食品、住宅、医療、教育、保険、交通、銀行、

電話、電気、ガス、水道、外食、旅行・レジャー、証券会社など)を、6時間にわたって生徒はそれぞれに与えら

れた人物像(例:30歳、既婚、子供一人、年収650万円など)から、月間純所得を計算したあと、各ブースを回り、

予算項目について情報収集と、意思決定を行っていく。意思決定を行うとき、できるだけ多くの情報を収集してどのよう

な選択肢があるのかを考え、その上で自分の収入に見合った収支レベルを意思決定する。最後にその決定に基づい

た支払行為を行って自分の収入と支出のバランスを知る。1時間の事後学習では、自分の関心ごと、能力や希望する

ライフスタイルに基づいて、将来の進路を考えるという構成になっている。

 

<実施場所>東京都品川区城南中学校内(3教室・1特別教室分)/品川区教育委員会との共催

 

<特別協賛・出店協賛>

大和證券グループ本社  hp invent(日本ヒューレット・パッカード)

イオン 三井住友銀行 三井不動産 アフラック 東京電力 東京ガス 東京都水道局

バンタンキャリアスクール アメリカン・エアラインズ パレスホテル

 

ジュニア・アチーブメント ジャパン:スチューデント・シティhttp://www.ja-japan.org/program/student_city.html